『イカゲーム 』は日本漫画をパクっただけで、Netflix史上最高のドラマになった?

Netflix史上初、リリースされて最初の一ヶ月で、1億1100万回の視聴回数達成。80カ国以上で人気ランキング1位を記録する大ヒットした韓国製ドラマ『イカゲーム 』、なぜ世界中の視聴者を熱狂させたのか?

多くの日本メディアもドラマを分析して、その理由を取り上げた記事が発表されたと思いますが、簡単にまとめますと、

・ストーリーがシンプル

・國、人種問わず、共感できるテーマ(貧困格差問題)

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しかし、日本コンテンツに詳しい人から見ると、それ「日本漫画のパクリじゃない?」と思う人が多いみたいです。

なぜなら、ストーリーの類似性が多いからです。

「456億ウォンの賞金がかかった謎のサバイバルゲームに、命をかけてに挑戦する」というメインストーリーですが、

すぐ「カイジ」「今際の国のアリス」のような日本漫画を想像しても仕方がないです。

命をかけて挑戦するデスゲームの内容でも、「神様の言う通り」と似ってる...

そんな作品「世界中大人気なんでありえない!」と思う日本人が多いはず。

賭博黙示録カイジ - 第1章「希望の船」

「あらすじ:1996年2月。上京後、定職にも就かず自堕落な日々を過ごしていた伊藤開司(カイジ)は、ある日、金融業者の遠藤により、かつて自分が保証人になっていた借金を押し付けられ、法外な利息により385万円にまで膨らんでいることを知らされる。遠藤に誘われるままカイジは1ヶ月後、借金が帳消しになるチャンスを与えるという、フランス語で「希望」の名を冠すギャンブル船「エスポワール」に乗り込む。」

どうみても同じストーリー構成しか見えないですね。

当然、多くのメディアもその「ぱくり疑惑」について、監督ファン・ドンヒョクに質問しました。

監督のコメントは

「「デビュー作『マイファーザー』が好評だったが、商業的には失敗した。製作費が38億ウォン程度だったが、観客は100万人ほど。180万人で損益分岐点をクリアできた。08年に映画をひとつ準備していたが最後まで投資を受けられず、経済的に非常に大変だった。母・祖母と一緒に住んでいた時のことだ。借金をしながら“マイナス通帳”に頼り生活する状況に追い込まれた。『イカゲーム』のギフンと似たような経済的・心理的状態だった。そんな当時、マンガにはまっていた。『賭博黙示録カイジ』で借金をした人が巨額の賞金がかかったゲームをするのをみて、『僕こそこんなゲームに参加すべきじゃないか』と感情移入した。それを自分なりの方法で作ってみようと考えがつながり『イカゲーム』がでてきた」」

ぱくりを認めた?というか、参考にしたみたいな感じですね。

ではなぜ、「カイジ」「神様の言う通り」「今際の国のアリス」を参考にした作品が、この二つの作品より世界中にヒットを飛ばしたのでしょうか?

日本作品はなにか足りてないのかと思いません?

  • ストーリーがシンプル

Netflix上で配信する上で、一番大切なのは、国や文化が違ってもすぐ理解できる内容かどうかではないでしょうか?

もちろん、ジャンルにより、シンプルにできない、観客がある程度その映画の背景について、知らないと楽しめない作品があると思いますが。(例えば、『ストレンジャーシングス』のような作品は、80年代のアメリカ文化を知らないと楽しめない部分があると思います。ただ、ストーリーの演出がおもしろくて、普通に楽しめましが。)

去年、同じくNetflixで、日本漫画の実写版「今際の国のアリス」が配信されました。漫画はみてないですが、デスゲームのコンテンツが好きなので、三日ぐらいで全部見ました(「イカゲーム 」も三日)。

ただひとつ気になるのは、作品中のキャラクターが「中二」すぎで、あんまり感情移入することはできません。

そして作中に出てきたデスゲームのルールは、あんまりにも複雑で、すぐ理解できませんでした。主人公はどうやってクリアできたのかもわかりません。

まあ、「主人公が頭がいい」という少年漫画よくある設定だから、そうなりますよね。

その代わりに、「イカゲーム 」は「今際の国のアリス」のような設定は一切ありません。主人公はいわゆる「負け組」で、途方に暮れている。お母さんの膨大な医療費と、最愛の娘に会えるために、デスゲームに命かけて、大金をてにいれようと。

  • 共感できるテーマ(貧困格差問題)

私子供の頃から、よく日本のコンテンツを見ました。特にアニメ漫画、日本映画も大好きでした。もちろん、いまでもたまにみますが、昔程夢中になる作品があんまりであえなかった。

大人になったから、世界の見方も変わったかもしれませんが、もう一つの理由は、日本コンテンツの世界観があんまり内面的で、非現実的、世界に向けて何かを発信したい姿勢が見えないという印象です。

また「今際の国のアリス」の例をいいますが、主人公アリスは、「頭がいいけどニート親とは不仲。それぞれ違う道歩んでるが、昔からのダッチとの友情を大切にしています。」

よくある少年漫画の設定だと思いますが、日本の少年達が作品の中に共感できる部分があるかもしれませんが、他の国の人たち、その主人公に感情移入できるか?

イカゲーム 」のメインテーマは「貧困格差問題」だと思います。日本社会も格差拡大してると言われてます。そして、それは日本の問題ではなく、世界中に平均賃金以下で生活してる人が多い。

そもそも、平均賃金以下で生活してなくても、自分が富裕層だと思う人が少ないし、自分が搾取されてると思う人が圧倒てきに多いはず。人種が違って、言葉が違っても、もんな共有できる感情だと思います。

日本コンテンツを世界中にヒットさせるために、どうすれば?

独断かもしれませんが、結論からいいますと、難しいです。

イカゲーム」が世界中にヒットした理由は、少し述べました。では日本作品は世界中にヒットさせるには、どうすればいいでしょうか?

そもそも、日本人むけの作品を作っても、人口一億二千万人もいるから、国内市場だけでもなんとかなる現状、海外でもうける作品を制作する必要ある?と思う人は大多数かもしれません。日本のコンテンツ作品は海外市場に積極的にアピールしない限り、世界中にヒットする作品が生まれにくいと思いますし。

「いい作品なら、海外でも評価される!」とおもう人がいると思います。しかし、海外の観客が何か望んでるかもわからず、喜ばせる作品が生まれますか?